1. 曇りと室内も危険!UV-A紫外線に注意しよう
梅雨になると曇りや雨の日も多くなりますよね。
天気が悪い日に「今日は日焼け止めを塗らなくて大丈夫」と気を抜いていませんか?
実は、その油断こそがシミやシワの原因になってしまうんですよ。
そこには、紫外線の一つであるUV-Aの罠が潜んでいるのです。
★紫外線には3種類がある
紫外線は、UV-A、UV-B、UV-Cの3種類がありますが、日常的に注意が必要なのは、UV-AとUV-Bの2種類です。
ちなみにUV-Cは、オゾン層によって守られているため、オゾン層の破壊が進むと注意が必要になります。
UV-AとUV-Bは、肌への影響の仕方が少し違うので、それぞれの特徴を知って対策することが大切です。
・UV-Aは肌の奥深くを攻撃する
UV-Aは長い波長をしている紫外線で、真皮という肌の奥深くにある部分にまで届き、攻撃します。
攻撃力は弱いのですが、UV-Aによるダメージは肌に蓄積されやすいのが特徴です。
奥深くの真皮には、肌を支えているコラーゲンの層があるため、UV-Aによるダメージが蓄積すると、シミだけではなく、シワやたるみも増えてしまうんですよ。
・UV-Bは肌の浅い部分を攻撃する
UV-Bは、波長が短い紫外線で、肌の浅い部分までしか届きません。
しかし、攻撃力が強く、肌の表面を赤くしたりヒリヒリさせたりと、炎症を引き起こしやすいのが特徴です。
★UV-Aに曇りも室内も関係ない
そして、注目してほしいのが、UV-Aのもう一つの性質です。
なんとUV-Aは雲や窓などを通り抜けてしまうんですよ。
つまり、UV-Aは曇りの日でも降り注ぐ量が晴れの日とあまり変わらず、さらに部屋の中や車の中にいてもUV-Aの攻撃にさらされてしまうのです。
★天気と紫外線量の関係
ここで、天気と紫外線の量の関係について、見てみましょう。
雲がない快晴のときの紫外線の量を100%とします。
すると、天気による紫外線の量は以下のようになります。
・薄曇り:快晴時の80~90%の量
・曇り:快晴時の60%程度の量
・雨天:快晴時の30%程度の量
天気が悪くなるほど、紫外線の量は減っていますが、雨の日でも紫外線が全くなくなるのではなく、3割程度は地上に降り注いでいるんですよ。
薄曇りの日にいたっては、快晴のときとあまり変わらないのです。
また、天気によって紫外線の量が減るのは、肌の浅い部分にまでしか届かないUV-Bの量が大きく減るからです。
肌を奥底から破壊していくUV-Aは、天気に関わらず私たちを攻撃しているんですよ。
★薄曇りの日は晴天よりも紫外線が多くなる?!
薄曇りの日はさらなる注意が必要です。
薄曇りで太陽が少し出ているときは、紫外線が雲で散乱して、地上に降り注ぐ量が増えるときがあるのです。
雲の状態によっては、快晴のときよりも紫外線が多くなってしまうんですよ。
★UV-AはPAがある日焼け止めで対策しよう!
UV-Aで肌の土台であるコラーゲンを破壊しないためにも、天気や室内外に関わらず毎日しっかり紫外線対策をすることが大切です。
紫外線対策の強い味方が日焼け止めですよね。
日焼け止めには、SPFとPAの2つの指標があります。
SPFはUV-Bに対する効果を、PAはUV-Aに対する効果を表しています。
天気が悪い日や屋内にいるときは、UV-A対策が重要になるので、PAの強さを見て日焼け止めを選んでくださいね。
日常生活ではSPF30、PA++くらいの日焼け止めがおすすめです。
2. UV対策にはパウダーファンデーション!
あなたは、パウダーファンデーション派ですか?
それとも、リキッドファンデーション派ですか?
実はUV対策をするなら、断然パウダーファンデーションがおすすめなんですよ。
今回は、ファンデーションのUV対策効果に迫ってみたいと思います。
★日焼け止めだけではUV対策が不十分
「日焼け止めを塗っているから、ファンデーションは関係ない」と思っていませんか?
それは、実はとても危険な考え方なんですよ。
日焼け止めを朝に塗っても、汗や摩擦などでどんどんと取れてしまいます。
日焼け止めの効果を持続させるためには、こまめに塗り直すことが大切です。
ですが、化粧をしていると、日焼け止めを塗り直すことはなかなかできませんよね。
つまり、女性にとって日焼け止めだけで1日中紫外線をカットすることはとても難しいのです。
★日焼け止めは少なくても多すぎてもダメ
そして、日焼け止めを使うときに注意してほしいのが、量です。
日焼け止めは、正しい量を使わないとその恩恵にあずかれないんですよ。
紫外線をカットするためには、顔全体に500円玉くらいの量の日焼け止めが必要になります。
こんなに塗ると顔が真っ白になっちゃいますよね。
また、日焼け止めをたくさん塗ればそれだけ、肌への負担も大きくなります。
日焼け止めは少なくても多くても、肌への問題を抱えているのです。
★ファンデーションはUV対策にも有効だった
そこで、ぜひ使って欲しいアイテムが、ファンデーションです。
実は、UVカットの表示がないファンデーションでも、紫外線対策に効果が期待できるんですよ。
ファンデーションには、肌に降り注いでくる紫外線を跳ね返す働きがあるのです。
ファンデーションは肌を覆っていますよね。
そのため、地肌に直接紫外線が当たらないようにするバリアとして働いてくれているのです。
★ファンデーションでUVケアは断然パウダー!
ファンデーションでも、種類によって紫外線対策効果が違います。
UV対策をしたいのであれば、リキッドよりもパウダーファンデーションを使いましょう。
パウダーファンデーションを塗ると、顔の表面にはたくさんの小さな粉が密着します。
この粉が、紫外線を弾き飛ばしてくれるのです。
さらに、パウダーファンデーションは、肌への負担も少ないんですよ。
リキッドファンデーションは、崩れにくいという嬉しい特徴がありますが、紫外線を弾き飛ばす粉の量が少なくなってしまうのです。
★紫外線の多い時期こそ化粧を楽しもう
梅雨や夏の時期になると、汗をたくさんかくので、化粧が億劫になりますよね。
化粧は崩れやすいですし、汗と混じってベタベタになると不快感が増してしまいます。
そのため、梅雨や夏にかけては日焼け止めだけ塗って、化粧を控える方も多いでしょう。
けれど、その行為がシミやシワを増やす原因になってしまうのです。
紫外線の多い時期こそ、化粧が大切なんですよ。
日焼け止めとパウダーファンデーションのダブル使いで、隙のないUV対策を行ってくださいね。
3. UV対策に!パウダーファンデーションの塗り方
肌に負担をかけずにしっかりと紫外線をカットするためには、パウダーファンデーションを塗ると効果的です。
しかし、塗り方を間違えてしまっては効果は半減します。
さらに、パウダーファンデーションは粉浮きしたり、崩れやすかったり扱いにくいですよね。
そこで、今回はUVカット効果を高めつつ、化粧崩れがしにくいパウダーファンデーションの正しい塗り方をご紹介します。
★パウダーファンデーションの正しい塗り方
パウダーファンデーションは、4つのステップでしっかりと肌に定着させることが大切です。
ステップ① しっかり保湿をする
まず、お化粧崩れを防ぐ大原則が「保湿」です。
肌が乾燥した状態では、ファンデーションが密着せず、化粧が崩れやすくなります。
さらに、保湿をしっかりとしないと、肌のバリア機能が低下して、紫外線のダメージを受けやすくなってしまうんですよ。
化粧水で肌を整えたら、保湿成分が入った美容液をたっぷりめにつけましょう。
化粧水や美容液をつけるときは、手で包み込むように馴染ませるとしっかりと浸透しますよ。
ステップ② 保湿クリームまたは日焼け止め化粧品を塗る
保湿ができたら、いよいよ化粧品を塗っていきます。
日焼け止め下地や乳液などを使う場合は、使用量を守ることが大切です。
乳液の場合は500円玉大くらいの量を、クリームタイプの場合はパール2粒分くらいの量が目安です。
肌をこすらないように優しく、顔全体にまんべんなくつけてください。
さらに、頬骨の上は紫外線に当たりやすいので、日焼け止め化粧品を重ね塗りしておきましょう。
日焼け止め化粧品を使わない方は、粉浮き防止のために少量の保湿クリームを塗るといいですよ。
化粧が崩れやすくなるので、鼻の周囲は避けるようにしてくださいね。
ステップ③ 10分間待つ
そして、重要なのは、ステップ③です。
多くの方はすぐにファンデーションをつけてしまいますが、それはNGです。
日焼け止め化粧品や保湿クリームを塗ってすぐにファンデーションをつけると、化粧が崩れやすくなります。
また、せっかく塗った日焼け止めが取れてしまう危険もあるんですよ。
日焼け止め化粧品や保湿クリームを塗ったら、5~10分置いて、肌に馴染むための時間を作ってあげましょう。
ステップ④ パウダーファンデーションをつける
5~10分経ったら、パウダーファンデーションをつけます。
パウダーファンデーションは、塗りたては、やはりどうしても粉っぽくなってしまいます。
ですが、1時間程度すると皮脂と馴染んでくるので安心してくださいね。
★リキッド派はフェイスパウダーを利用しよう
パウダーファンデーションがどうしても苦手だという方も多いですよね。
そんなリキッド派の方には、フェイスパウダーでの仕上げがおすすめです。
フェイスパウダーにも、紫外線を跳ね返す効果が期待できるので、外出する時間が長いときは、リキッドファンデーションの上からフェイスパウダーを塗るようにしましょう。
4. 朝のスムージーはNG!紫外線を吸収するソラレンとは?
美肌を育む栄養素といえば、ビタミンCですよね。
ビタミンCを補給するために、毎朝スムージーや柑橘類を食べていませんか?
実は、これお肌にとってはNG行為なんですよ。
朝のスムージーや柑橘類には、紫外線対策の大きな落とし穴が潜んでいるのです。
★朝のスムージーはシミを作りやすくする!
野菜やフルーツには、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。
そのため、肌を健やかに保ち、美肌を目指すためには、野菜やフルーツをたくさん摂ることはとても大切です。
特にビタミンCにはシミに対する効果があるため、積極的にビタミンCが多く含まれる柑橘類を食べている方も多いでしょう。
しかし、朝食としてスムージーやフルーツを食べると、紫外線によってシミが出来やすくなってしまうのです。
シミ対策の食事が、シミを生み出す可能性があるんですよ。
★紫外線対策の大敵!ソラレンの光毒性とは?
それでは、どうして、朝のスムージーやフルーツがシミを作り出してしまうのでしょうか?
その答えは、柑橘類や野菜に含まれる「ソラレン」という物質にあります。
ソラレンには、なんと紫外線を肌の内部に吸収しやすくする働きがあります。
ソラレンの紫外線を吸収して肌にダメージを与える特徴を「光毒性」と呼びます。
つまり、ソラレンが含まれる柑橘類や野菜を食べると、紫外線のダメージを受けやすくなってしまうのです。
★ソラレンの働きは7時間も続く
さらに、ソラレンは食べてから2時間ほどで働き始め、なんと7時間も光毒性を示すと言われています。
朝にスムージーなどからたくさんソラレンを摂ると、紫外線が多く降り注ぎ始める9時から夕方の時間帯に、肌は紫外線に対して敏感になってしまうのです。
しかも、体の内側から紫外線のダメージを受けやすくなるので、肌の老化が加速してしまいます。
★ソラレンは紫外線治療にも使われている
ソラレンの紫外線に対する作用は医療的にも利用されているんですよ。
乾癬やアトピー性皮膚炎などの皮膚の病気の一部には、紫外線を用いた治療をすることがあります。
この紫外線治療のときに、使われるのがソラレンなのです。
この事実からも、ソラレンがいかに紫外線を肌に吸収する働きがあるかが分かりますよね。
★ソラレンを多く含む要注意食材
それでは、具体的にどのような野菜やフルーツにソラレンは含まれているのでしょうか?
ソラレンが含まれているフルーツには、以下のような柑橘類が主に挙げられます。
・グレープフルーツ
・レモン
・オレンジ
・キウイ
また、ソラレンはスムージーによく使われる以下の葉物野菜にも多く含まれています。
・セロリ
・シソ
・きゅうり
・パセリ
ソラレンによって紫外線のダメージを増やさないためにも、上記のフルーツや野菜を朝に食べることは控えましょう。
★アロママッサージにも注意しよう!
そして、ソラレンについてもう一つ注意が必要なのが、アロママッサージです。
アロマに使われる精油の一部には、ソラレンが含まれるものがあります。
ソラレンが含まれる精油でマッサージをした後に、紫外線に当たってしまうとシミを作ったり、ひどい場合は火傷を負ってしまうこともあるので注意してください。
特に注意が必要な精油は次の5つです。
・ベルガモット
・レモン
・グレープフルーツ
・オレンジビター
・アンジェリカ・ルート
★美肌のためには夜フルーツがおすすめ
柑橘類や葉物野菜に含まれるソラレンは、紫外線を吸収して、肌の内部をごく短時間で日焼けさせてしまいます。
紫外線から肌を守るためにも、朝にソラレンを含むフルーツや野菜は食べないようにしましょう。
ですが、柑橘類や葉物野菜は、栄養素をたっぷりと含むため、美肌作りには大切です。
ソラレンを摂った後、紫外線に当たらなければ問題はありませんので、柑橘類や葉物野菜は夜に食べるようにするといいですよ。
5. 日傘や日焼け止めも!意外と知らないUVカット商品の寿命
あなたが今使っている日傘やUVカット商品はいつ購入した物ですか?
もしも、数年前に購入した物であれば、紫外線カットの効果がなくなっているかもしれませんよ。
実はUVカット商品には、意外と知られていない落とし穴があったのです。
★日傘やUVカット商品は買い替えが必要
日傘以外でも最近では、カーディガンや帽子、腕カバーなど様々なUVカット商品が販売されています。
UVカット商品は、身につけるだけで紫外線をカットできるので、とても便利ですよね。
そのため、一度購入すると夏になる度に同じ物を使いまわす方も多いでしょう。
しかし、何年も経ったUVカット商品や日傘は、紫外線カットの効果が失くなっている可能性があるんですよ。
実は、日傘やUVカット商品は、数年ごとに買い替える必要があるのです。
★UVカット加工とUVカット素材の違い
ここでチェックしてほしいのが、今使っている紫外線対策グッズが「UVカット加工」なのか「UVカット素材」なのかという点です。
実は、同じように見えて「UVカット加工」と「UVカット素材」には、大きな違いがあるんですよ。
・UVカット加工とは?
UVカット加工は、出来上がった生地や製品にUVカット効果のある加工剤をスプレーしたり浸したりして、表面をコーティングする方法です。
綿などの天然繊維に使われます。
・UVカット素材とは?
UVカット素材は、セラミックやチタンなどの微粒子を生地の元になる繊維に練り込んで紫外線を肌に届かないようにする方法です。
最近では、糸の形や生地の編み方で紫外線をカットする方法も開発されています。
ポリエステルなどの化学繊維に使われます。
★UVカット加工は寿命が2~3年
UVカットの加工剤で表面をコーティングしているだけのUVカット加工と、繊維自体にUVカット効果を練り込んでいるUVカット素材では、もちろんUVカット加工の方が寿命が早くきます。
UVカット素材は、洗濯などで紫外線カット効果が低下しにくいのですが、UVカット加工はどうしても洗濯や使用する度に紫外線カット効果が薄れてしまうのです。
残念なことに、比較的値段がお手頃なUVカット加工の商品は、寿命が2~3年だと言われています。
お手持ちの紫外線対策グッズがUVカット加工で3年以上使っている物ならば、買い替えをおすすめします。
★日焼け止めの寿命は1年
紫外線対策グッズと同様に注意が必要なのが、日焼け止めです。
日焼け止めは使い切れずに残ってしまうことがよくありますよね。
そのため、翌年の夏になると去年残った日焼け止めから使う方をよく見かけます。
しかし、去年の日焼け止めを使うことはNGです。
日焼け止めは、開封後1年以内が使用期限だと思っておきましょう。
1年以上経った日焼け止めは、中の成分が変わってしまい、肌に炎症を起こす可能性があります。
肌の炎症は、シミを作りやすくしてしまいます。
紫外線対策の日焼け止めで、シミが出来てしまっては、本末転倒ですよね。
もったいなくても、自分の肌を守るために、去年の日焼け止めは捨ててください。