1. 肩こりの原因
肩こりってつらいですよね。
肩こりは多くの方が感じている症状のひとつです。
頭部から肩、背中にかけて、硬くなった感じがして、痛みやだるさなどの不快症状があらわれます。
自分では気付かなかったけれど、誰かに首お付け根あたりを押されて、「肩が凝っているね」と指摘され、それで気づくこともあります。
反対に、ずっと肩こりに悩まされている、慢性肩こりに悩む方も多いですね。
どういうときに肩がこりやすいのか、自分で分かっている場合と、よく分からないのになぜか肩がこる場合があります。
自分で原因に気付ければ、それに合わせて対策を取りやすくなりますよね。
肩こりになりやすい原因について、まとめてみました。
~肩こりの原因~
★姿勢
長時間、デスクワークをしていると、肩こりになりやすくなります。
デスクワークをしている方なら、分かるのではないでしょうか。
同じ姿勢でずっと座り続けることで、特定の筋肉が収縮し続ける状態になります。
そうなると、姿勢を支える筋肉のはたらきが低下し、東部や腕を支える頸部の筋肉も、負担がかかります。
毎日その姿勢のままでいると、慢性的に筋肉が緊張するようになります。
それが肩こりを生みます。
同じ姿勢をずっと続けているような環境にいる場合、肩こりのもう別の原因である、血行不良も招いてしまいます。
★精神的な緊張
精神的なストレスにさらされていると、体は緊張します。
神経系のはたらきが、緊張させるほうに傾き、首や肩周辺、背中上部の筋肉が硬くなります。
一般的な緊張なら、肩に力が入っていても、緩和させやすいですが、毎日精神的な緊張にさらされていると、肩こりが慢性化してしまうかもしれません。
★目の疲労
ただ目を動かすだけではなく、繰り返しピントを合わせないといけないような細かい作業が続くと、目の焦点を調整する筋肉が酷使され、機能が低下してしまいます。
目の不快感により、筋肉が緊張してしまい、肩こりになってしまいます。
肩こりや首筋が張る場合もあります。
目を酷使すると、精神的緊張が自律神経を乱すもとになり、それが肩こりを悪化させます。
視力低下を招くこともあります。
★手や腕の疲労
肩こりは、頭や首、肩などに、アンバランスに負担がかり、機能が低下していることが多いです。
すると、良くない姿勢になりやすくなります。
キー操作やマウスを使う時に、指を動かすのに負担がかかりやすくなります。
手や腕の筋肉が、それによって疲れやすくなります。
それにより、肩こりになりやすくなってしまいます。
★冷え
冷えは血行不良を生み、それが肩こりのもとになります。
エアコンの効いた屋内でずっと過ごしている方は、この冷えによる肩こりに注意です。
寒いところにずっといると、体に自然と力が入ります。
そして、毛細血管が収縮し、体温が低下します。
冷房の効いた屋内にずっといて、風を浴びていると、自律神経系が乱れがちになります。
それが肩こりへとつながります。
2. 肩こりになる仕組み
肩こりになる原因には、いろいろなものがあります。
例えば、同じ姿勢をずっと取り続けていたり、冷房の効いた部屋にいて、血行不良になったりすると、肩こりになりやすくなります。
肩こりになる主な要因として、姿勢、腕や手の疲労、目の疲労、精神的な緊張、冷えなどが挙げられます。
そのような原因により、肩こりになるまでの仕組みについて、みていきたいと思います。
肩こりとは、日常生活で起きる、ストレス反応のひとつと言えるでしょう。
自分にとって、無理のある姿勢、同さ、環境にいたりすると、関節や筋肉に負荷がかかります。
仕事でプレッシャーを受けたり、ストレスがあったりすると、それを乗り越えるために、神経系に負担がかかり、アンバランスになります。
それが、肩こりに関わる筋肉まで収縮させてしまい、肩こりとなってしまいます。
涼しすぎる部屋、居心地のわるい環境にずっといたりしても、肩こりになりやすくなりま
す。自分の身を守るために、体を緊張させていると、それが肩こりに関連する筋肉の緊張まで引き起こしてしまうのです。
肩こりで不快になると、さらにそれがもとで肩こりがますますひどくなり、慢性化してしまう、という悪夢のパターンもありえます。
要因があり、それが肩の痛みへと発展していくには、以下のメカニズムがかくされています。
~肩こりに至るまでのプロセス~
①デスクワークでずっとおなじ姿勢をするなど、体に負担をかける。
精神的ストレスで悩まされる。
②自律神経系が乱れて、体を緊張させる交感神経系のはたらきが強くなる。
③欠陥が収縮して、血行が滞る。
筋肉が緊張する。
④血流低下により筋肉に酸素が運ばれなくなる。
筋肉が酸欠状態になる。
⑤痛みの物質が作られ、神経が刺激されて脳に伝えられる。
不快感、傷みを感じる。
⑥痛み、不快感により、さらに筋肉の緊張がひどくなる。
肩こりが慢性化していく。
肩こりに悩まされているのなら、このプロセスのどこかで、肩こり悪化の流れを断ち切ることが大切です。
一番いいのは、というか手っ取り早いのは、①の段階で対策をとることです。
長時間同じ姿勢をしていて、体に負担をかけていることが分かっているのなら、同じ姿勢でいないで、他の姿勢もしてみる。
1時間に1回、必ず椅子から立ち上がって、廊下をちょっと散歩する、というくらいでも、緊張状態はかなり緩和されるものです。
仕事に夢中になってしまうと、知らないうちに時間が過ぎてしまうものです。
同じ姿勢をずっとしているので、その分、肩こりもひどくなります。
意識して、1時間に1回は立ち上がる、違う姿勢になる、と決めておくと、続けやすくなります。
また、③で血行が悪くなっているのが分かるのなら、あたためグッズを用意して、いたみが気になる部分を温めてあげるのもいいですね。
クーラーで体は冷えやすいですから、カーディガンを持参するなどしてもいいでしょう。
クールビズでいられる職場なら、ぜひ実践しましょう。
3. 肩こりを解消しよう
肩こりのある方、その予備軍は、首や肩などのまわり、背中に緊張を感じていることがあります。
筋肉が過度に緊張していると、頭部や腕、姿勢を支える筋肉も動きにくくなってしまいます。
背中を丸める猫背も、肩こりによるところが大きかったりします。
背中を丸めているほうが楽に感じるようになったら注意です。
姿勢を維持しにくくなっています。
放っておくと、疲労感と全身がだるく感じやすくなってしまうかもしれません。
肩こりは、筋肉が硬くなり、凝り固まっている状態です。
これにより、血行が滞ります。
筋肉に、必要な酸素、栄養が届かなくなり、酸欠状態となります。
これが肩こりを慢性化させます。
慢性化してしまう前に、予防、解消できるようにつとめましょう。
そのためには、筋肉を動かすことです。
肩こり解消に聞くエクササイズをして、その筋肉を強制的に動かすことで、筋肉の収縮、弛緩の動きが取り戻されていきます。
これにより、筋肉の血行が促進されます。
緊張した筋肉は次第に柔らかくなっていき、それにともない、肩こりが緩和されていきます。
肩こり解消のために、強制的に筋肉を動かすとはいっても、つらく苦しい運動をするわけではありません。
ちょっとした空き時間にできる、簡単なエクササイズがあります。
ちなみに、肩こりを解消するというと、首の後ろや付け根など、凝っている部分を推したり、もんだりするエクササイズを想像してしまいがちです。
しかし、今回ご紹介するエクササイズでは、気になる部分を触らず、肩こりに関連する筋肉を刺激し、解消を促していきます。
肩こりには胸と上背部の筋肉のハリも関係しています。
エクササイズではそこにアプローチしていきます。
エクササイズを習慣にすると、肩こり解消はもちろん、猫背予防にもなります。
~肩こり解消体操~
①体の前で両腕を伸ばし、前方から引っ張られているイメージで、背中上部を伸ばします。
これを5~10秒続けます。
②腕を横に向けて曲げ、左右の肩甲骨を寄せる気持ちで、ゆっくりと胸を開いていきます。
③肩甲骨を引き寄せたら、ゆっくり5つ数えてそのままキープします。
④もう一度体の前で両腕を伸ばし、前方から引っ張られているイメージで背中上部を伸ばします。
これを5~10秒。
①~④を3回繰り返して1セットです。
エクササイズでは、全ての動作をゆっくり行います。
反動では動かさずに、自分で動かしましょう。
痛みやしびれがでるようなら体操は中止してください。
デスクワークをしているときに、休憩時間として、椅子に座りながらやることができるエクササイズです。
休憩がてら、仕事が終わった後のリフレッシュに、毎日行いたいですね。
また、お風呂で体が温まっているときにこのエクササイズをしても、体を動かしやすくなります。
回数を決めずに、1日のうち、時間があるときにやってみる習慣をつけてみるといいですね。
体をちょっと動かすだけでも、凝り固まっていた筋肉は、柔らかくなっていきます。
4. 肩こり解消グッズを使おう
肩こりが痛いのを、ガマンばかりしていても、治ることはありません。
アクションを起こしましょう。
肩こり解消グッズを活用することで、気軽に、手軽に肩こり解消のためにアプローチできます。
肩こり解消グッズは、首の付け根や背中の上部など、硬くなった筋肉をほぐせるものがおすすめです。
コンパクトなグッズだと、携帯できるのでいいですね。
★ネックピローで肩こり解消
凝り固まった筋肉が、肩こりのもとになります。
血流を、温めることで回復させると、肩こり解消させやすくなります。
ぽかぽか温かくすると、リラックス効果にもなりますね。
血流回復、心身のリラックスという、2つの側面から肩こり解消につなげやすくなります。
・kersepitje (ケルセピット) チェリーピロー(ロング (13cm x 55cm))
枕型の肩こり解消グッズです。
サクランボの種の香りがするので、ヒーリング効果があります。
700Wの電子レンジで3分温めてから使います。
ビニール袋に入れ、冷凍庫で45分冷やす、という使い方もできます。
寝違えてしまったときのために、ひやしたチェリーピローを常備しておくと、傷みを緩和させやすくなります。
・ニールズヤードレメディーズレメディーズ ショルダーリリーフサルブ 45g
肩こりのセルフマッサージをするのに役立つオイルです。
固形のマッサージオイルです。家族や恋人などにマッサージしてもらうのに使うと、また違ったヒーリング効果が得られます。
肩こりでは、筋肉が過度に緊張しています。
また、手や腕も酷使しています。
筋肉疲労の状態です。
そんなときに、この固形マッサージオイルを使ってマッサージすると、緊張状態が緩和されていきます。
固形で、手のひらで温めると液状になります。
肌を滑らせてマッサージするよりも、軽くもみほぐすようにマッサージすると、効果が高まります。
・Fashy ファシー 湯たんぽ ペルーデザインカバー 2L Hot water bottles 675725
湯たんぽで肩を温めるためのグッズです。
眠る時、肩がカチカチになっているときは、湯たんぽで布団を温めてあげるといいかもしれません。
肩甲骨のあたりに、湯たんぽの温かさを感じられるように、布団の中に入れておきます。
布団が温まったら湯たんぽをはずし、すぐに布団へGOです。
湯たんぽとはいっても、これはドイツ製のおしゃれなグッズです。
カバーデザインがかわいいです。湯たんぽは、お湯を入れるだけですぐに使えます。
・オムロン ハンディマッサージャ HM-165
電動の肩こり解消グッズでマッサージしてみてはいかがでしょうか。
電源を入れて、動かすだけでマッサージできるので便利です。
固い筋肉も徐々にほぐれていきます。
肩こりの部分に使える設計になっているのはもちろんですが、背中や腰、下肢がこっているときも、マッサージに使えます。
5. 肩こりにひそむ病気に注意
肩こりは、筋肉が緊張状態となって血行が滞り、引き起こされるものです。
マッサージをしたり、動かしたり、温めたりすることで、緩和させやすくなります。
肩こり解消のために、いろいろやってみたけれど、それでも治らない、という場合は、もしかしたら背後に病気がひそんでいるのかもしれません。
放置せずに、病院を受診ましょう。
手術の必要ないケースなら、鍼灸やカイロプラクティックによる代替医療も選択肢となりえます。
一見、肩こりと似ている病気はいくつかあります。
肩こりだけではなく、胸部や腹部の痛み、しびれ、めまいを伴う場合は、病気のシグナルである可能性があります。
★変形性頚椎症(へんけいせいけいついしょう)
背骨は椎骨と、クッション材である椎間板が重なっています。
加齢、激しいスポーツで、椎骨が変形してしまい、それが肩の痛みを引き起こしてしまいます。
骨にとげのような突起(骨棘)ができて、レントゲンでも見ることができます。
変形しただけでは、肩こりにすぐつながるわけではないのですが、進行すると、肩の痛みが生まれます。
あわせて、頸部と腕のしびれなどの症状が伴う場合があります。
★椎間板ヘルニア
頸椎のあいだには、椎間板があります。
椎間板が、背骨への衝撃を和らげるはたらきをしています。
椎間板は、髄核(ずいかく)というゼリー状の部分、それを取り巻く繊維輪からできています。
加齢、頸椎への負荷で、椎間板が変形してしまいます。
繊維輪に亀裂が入り、髄核が飛び出てしまう状態を「ヘルニア」と呼んでいます。
頸椎椎間板ヘルニアは、頸椎から神経が刺激され、首や肩の痛み、腕、指のしびれ、手を動かしにくいなどの症状が現れます。
★胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)
肩こりに加え、腕、手、指のしびれ、徒労感、冷えなどの不快症状がでる病気を、「胸郭出口症候群」と言います。
首の付け根から腕にかけてのところに「胸郭出口」があります。
その部分は、肩こりや肩こりによる姿勢の変化で、肋骨や頸部の筋肉、胸部の筋肉などの機能異常に悪影響を及ぼしやすいです。
神経の圧迫やストレスがかかると、上肢の症状が出ます。
★むち打ち症
動車で追突事故に遭ったり、スポーツで接触したことにより、頸部の筋肉、靭帯、椎間板を痛めてしまうことをむち打ち症といいます。
肩に近い部分の痛みなので、肩こりと混同されてしまうことがあります。
交通事故にあったときは、さすがに「肩こりではない」と気づくと思いますが、スポーツで接触し、それと気づかず肩こりだと勘違いしてしまうことはあるようです。
早めに気付いて、治療を開始しましょう。
ポイントは、肩こりのほかに腕や手のしびれなど、ほかの症状も伴うかどうか、にあると言えるかもしれません。
気になるようなら、早めに受診して、早めに回復させておいたほうがいいですね。